第6章 日常
「そうかな〜、めっちゃ先輩のこととか尊敬してますけどね」
「そうかもしんないけど、尊敬する先輩にも等しく圧が凄いよね」
「甘えてるんですよ」
「甘えてる?」
「圧かけても許されるって分かってるんで」
「ほんと…可愛がられ上手だな、アカーシもお前も」
褒められてるんか貶されてるんか…と思ってると後ろから声をかけられる
「歩ちゃん!お疲れ〜わざわざ来てくれたんだね」
振り返ると、梟谷マネージャーのかおりさんと雪絵さん
「お疲れ様です!代表おめでとうございます」
「今日は木兎絶好調だったからね〜」
「ほんま凄かったです!」
「明日ほんとに大丈夫なの?木兎が無理言ったんじゃない?」
「大丈夫です!」
明日は夢の国
実は木兎さんに賭けの内容を聞かされて、すぐにかおりさんに連絡した
もし、梟谷が勝ってディズニー行くことになったらマネージャーの2人にも来て欲しいって
私は正直音駒のみんなとはマネージャー代理やってたこともあって、ソコソコ仲良いけど梟谷は木兎さんと赤葦さん以外とはそこまで面識がない
そのメンバーではさすがにと思ってかおりさんに声をかけたら、快く一緒に行ってくれることになった
「チュロス全種類食べようね」
雪絵さんがペロッと舌を出しながら言う
「楽しみですね!また時間言ってください」
2人と別れ、音駒メンバーと合流する
「歩、途中まで送ってく」
研磨さんが言ってくれる
「じゃあつくばエクスプレスに乗り換えるんで、秋葉原まででいいです」
「研磨ァ、抜け駆けすんなよ。俺も行く」
「…元からそのつもりだし、クロ家同じ方向じゃん」
音駒のメンバーと駅で別れ、3人で電車に揺られる
不思議やなぁ…
東京で黒尾さんと研磨さんに挟まれて電車に揺られてるなんて
「秋葉原ついたら、ちょっとお茶でもして帰ろうぜ」
ポケットに手を突っ込みながら黒尾さんが言う
「ジャージで入れる店なんかある?」
研磨さんがボソッと答える
「東京やし、店入らんでもなんか洒落たテイクアウトあるでしょ」
「俺はあんま知んないから」
「ちょっと調べてみますね〜」
スマホを取り出して検索する
「ここや!」