第6章 日常
思考を止める
「あかんあかん!」
今は期末に集中、明日からの試験が終わったら週末は東京や
ー試験は全日程無事に終わり、週明けに答案返しを残すのみとなった。今回は勉強会で自分自身も復習できたからか、手応えはあった
で、私は今新幹線の中
清々しい気分で文庫本を捲る
【おいしいコーヒーのいれ方】
普段恋愛小説は読まんけど、新幹線の中でパラパラと見るにはちょうどいい
「ショーリみたいな女心ドンピシャで分かる男、どこにおんねん」
とツッコミながら読む
「えっと…東京着いたらタクで体育館まで行って、体育館の前でアリサさん…リエーフ君のお姉さんが待っててくれるから…」
昨日の研磨さんの電話の内容を思い出す
『歩、明日なんだけどさ』
「私も聞こうと思ってたんです、どこで応援してたらいいですかね?」
『コッチ側じゃない?』
「まぁ私音駒マネージャー代理ですからね」
『それもあるけど、梟谷は強豪だしブラスとかチアとか大所帯だから、音駒ギャラリーの方が静かだよ』
「私、誰?ってなりません?」
『大丈夫、リエーフのお姉さんが体育館前で待っててくれるって。アリサさんて言うんだけど、まぁすぐ分かると思うよ』
「でしょうね」
ロシア人のハーフの姉ちゃんやもんな
『あと…単純に歩には俺たちを応援してほしいから』
「研磨さん…」
『クロに聞いたよ、明日勝った方のチームが歩とディズニーだって』
「勝手に決まってたんですけどね」
『俺は人混みとか、あんまり得意じゃないけど』
「ぽいですね」
『でも歩が一緒なら楽しいかもって思うよ』
「じゃあ勝って一緒に行きましょう」
『頑張るね、じゃあまた明日』
体育館につく
辺りを見回すと…
いた!
私より更に10cmくらい、背が高く、顔が小さくて、リエーフ君と同じ髪色の
「アリサさん!」
「あら〜あなた歩ちゃん?はじめまして」
モデルのような外見とギャップのある柔らかな話し方
素敵すぎる
「はじめまして、わざわざすいません」
「いえいえこちらこそ!わざわざ東北からレーヴォチカの応援に来てくれたなんて」
「…霊墓地?」
「ささっ、始まっちゃう!早く行きましょう」