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FLYHIGH(ハイキュー)

第6章 日常


ー月島side

歩が日向、影山と毎日勉強会なんて承諾するから

僕も参加するしかないじゃん

歩がまだ影山のこと好きだったら…

それに影山だって…

でも本当に心配なのは…縁下さん

優しくて頼りになって面倒見がいいこの人

本当、油断ならない



「おーまえらー」

今だって声を荒らげるわけでもなく、たった一言で場を収める



「もうっ、ツッキーのせいで私まで縁下さんに怒られたやん」

「どっちかって言うと、9割歩が悪いでショ」

不服そうに歩は首を傾げる


「さっさとやるよ」

問題集の1頁目を捲る

「…次の3つの単語を使って坂本龍馬という人物を説明しなさい。
海援隊、薩長同盟、洗濯」

「はいはいはーい!」

「日向」

「坂本龍馬は日本で一番有名な洗濯屋さんです」

「お前3つ使えって言われてんのに、1つしか使ってねぇじゃねぇかボゲェ」


「…無理ちゃう、この人ら?」

歩がヒソヒソと耳打ちする

「だね」



チラッと2年生の方を見ると、珍しく縁下さんもヒートアップしてる

「次の文中から想いを寄せる女性に対しての、ノリオの気持ちが最もよくわかる部分を抜き出せ、はい西谷」

「おいノリオー、お前まだ悩んでたのかよ?!クヨクヨすんな!」

「いや、まぁ俺も思ったけども…田中は?」

「ノリオ、お前の気持ちよーく分かるぜ、あの美しい方を目の前にすると何も言えなくなって…それに気持ちを伝えるとご迷惑になるのでは、いやしかし!迷惑そうにされるのもそれはそれで…

「それはお前の清水先輩に対する気持ちだろ!問題もノリオも無視すんな!お前らは一体いつになったら文中から答えを抜き出してくれるんだ!」

「あはははは、縁下さん最高」

歩が両手を叩いて爆笑している

「いや〜相手を叩くわけでもなく、貶めるわけでもなく、ワードセンスだけでこんなに面白いツッコミされると、こう…悔しくなるな?」

僕に到底理解できない理論で歩が同意を求めてくる

「君は一体何を目指してるわけ?」



その後もこっちの日本史の西郷隆盛の問題に田中さんと西谷さんが乱入してきて勉強会どころじゃなくなった

「西郷さんはレジェンドモテ男」

とかいうパワーワードだけが日向と影山の脳裏に焼きついただろう
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