水光接天 【鬼滅の刃/宇髄天元・弟】【中編】【R18】
第14章 ※郎月
一か月後
すっかり元気になったあやはあれから稽古に励み、何回も任務に行き、何体もの鬼の首を切った。
杏寿郎の所へも行った。しばらく稽古に来れなかった理由と、これまでの経緯も全て話した。
「杏寿郎殿を騙して剣を教えて頂いてすみませんでした。」
とあやが頭を下げると、杏寿郎は笑いながら言う。
「・・・最初から分かっていた。足音が異常に小さかった上に、俺の稽古に音を上げず涼しい顔でこなす様な子だからな。普通の娘ではないだろう。」
「ほら、顔を上げてくれ。」
「・・・それで?鬼殺隊を続けるのか?」
あやは申し訳なそうに顔を上げて「・・・はい。」と答える。
あやの返事を聞くと杏寿郎はまた嬉しそうに笑う。
「うむ。では、俺は何も間違ったことはしていない。優秀な鬼殺隊士を妹弟子に持てて嬉しい。また一緒に頑張ろう!」
いつもの杏寿郎らしい言葉にあやは涙を拭きながら笑った。
「・・・杏寿郎殿・・・私、頑張ります。・・・杏寿郎殿に会えたことで、私の人生が変わりました。感謝してもしきれません。」
「そう言ってもらえると嬉しいな!ではそれは鬼殺の仕事で返してくれ。・・・よし。あや、早速稽古だ!」
「はい!」