水光接天 【鬼滅の刃/宇髄天元・弟】【中編】【R18】
第17章 彎月
少しすると天元が美術室に来た。
「あ!天元様!」
あやが走って行って抱き付く。天元もあやを抱えて持ち上げた。
「あや!元気そうだなァ。相変わらず美人だ。今、高校一年か。空が急に連絡してきて驚いたぜ。」
天元に抱えられたまま楽しそうにあやと天元は話をする。
天空は杏寿郎に「君が宇髄の弟君か。君も大きいなぁ」などと話しかけられ、それに答えていた。
天元があやと連絡先を交換しようと抱えた体を下ろすと、天空は慌ててあやの傍へ行き、手を取って引っ張る。
「ほら、あや。もう次に行くぞ。元兄と連絡は俺が取る。天元、他の奴の所に案内しろ。」
「・・・空。俺、高校生に手は出さねぇよ?10歳近くも違う。捕まるぜ。・・そうヤキモチ焼くな。」
天元がニヤニヤしながら言うが、天空は「お前は信用ならん」とそっぽを向いてあやの手をまたぐっと引く。
あやは天元の方を向くとちょっと肩をすくめて見せて笑う。
天元も笑い返す。
あやはぐいぐい自分の手を引っ張る天空の腕に自分の腕を回し、顔を覗きこんで「空。連れて来てくれてありがとう。」と笑いかける。天空はふぃっと視線を逸らす。
それを天元と杏寿郎が目を合わせて微笑みながら見ている。
「宇髄、かわいい弟じゃないか。」
「あんま気が合わねぇけど、まぁ・・かわいいな。」
天空END 完 🌙