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水光接天 【鬼滅の刃/宇髄天元・弟】【中編】【R18】

第14章 ※郎月


「・・俺がお前にしてしまったことを償わせてくれるか?」

「いいえ。必要ありません。して頂いたことの方が多いです。」

「そりゃあ・・俺の気が済まねぇ。何かしたい。」

「では。人の命と生活を守る鬼殺の技をもっと教えてください。」

「・・・いいぜ。勿論だ。体調が戻ったらすぐに稽古しよう。・・・煉獄も心配してたしな。」

天元はもう一度あやの顔を覗き込んで少し真面目な顔で言う。

「なぁ、あや。お前はもう自由だ。何をしてもいい。別にここで俺といなくてもいいんだ。・・・もし、好きな男ができたら言え、嫁に出してやるから。」

あやは驚いた顔をして天元を見る。少し考えてから返す。

「・・・・天元様よりも良い男を見付ける方が難しいのでは?」

今度は天元が驚いた顔をしたが、くっくっくと笑いながら言う。

「・・・じゃあ、その良い男にずっとついて来てくれるか?」

あやは満面の笑みで返す。

「勿論。天元様と一緒ならどこへでも行きます。」

天元はあやをぎゅうっと抱き締めて少しだけ低い声で言う。

「・・・・行きつく先が地獄でも?」

どうして天元がそんな事を言うのかあやは勿論分かっている。
あやは、天元の背中をすうっ、すうっと、撫でてから返す。

「それは、楽しそうですね。勿論ご一緒致します。天国だときっとすぐに飽きてしまいますから。・・・でも、天元様の方が地獄の鬼よりもお強いのでは?」


天元はふっと笑い、「・・違ぇねぇな。」と言うと、顔が見える様に少し体を離す。目を見合わせて微笑み、天元は小さく「ありがとな」と呟いてまた唇を重ねた。
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