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水光接天 【鬼滅の刃/宇髄天元・弟】【中編】【R18】

第14章 ※郎月


そしてまた満月の夜

この日あやは久しぶりに天元と任務に出ていた。
天元との任務としては珍しく、鬼の首を取るのに時間がかかった。首が硬く、血気術もやっかいな鬼だった。
苦戦はしたが、大きな怪我もなく首を切ることができた。片付けと報告がすべて終了した頃には夜も更けていたので、近くの藤の家に泊めてもらうことになった。


風呂を頂いた後、あやはいつもの様に縁側で月を見ている。明るい明るい満月。

すぐに天元も風呂から出てくる。部屋に戻って来た天元の姿を認めると、あやが嬉しそうに天元に笑いかける。

「天元様。見てください。今日の満月は月暈が見えますよ。月暈は吉兆です。」

「お、今日は満月か?・・あやは月が好きだなぁ。」
あやの隣に天元は腰を下ろす。そして「おぉ、綺麗だなぁ。」と空を見上げる。

あやは天元の方へ顔を向け柔らかく微笑む。

「・・・満月は天元様の色だから。・・・私は、満月を見るたびにあなたのことを思い出していました。・・・となると、・・・私が好きなのは月でしょうか?天元様でしょうか?」

あやの言葉を聞いた天元は少し赤くなり、口元を手で押さえながらあやの方へ向き直る。そしてがばっと抱き付く。

「あや。お前、可愛いなぁ。」

あやは「ありがとうございます。」とくすくす笑いながら、天元の背中に腕を回す。天元はあやの首筋に鼻を埋め、すうっと匂いを嗅ぐ。

「あー・・・。あや、このまま抱きたい。いいか?」
あやは天元の首筋にぎゅっとしがみつき、耳元で「抱いてくださいませ。」と言う。ふぅっと耳に息を吹きかけた後、ぴちゃと音を立てて舌を這わせる。

「うわ・・。あや・・・・てめぇ。いい度胸だ。覚悟しろ。」

天元はくすくす笑っているあやを抱きかかえると、敷いてある布団の上に連れて行く。あやを押し倒し、見下ろすと自分の上唇をペロと舐めた。ぞくぞくするような天元の顔。
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