第93章 緋色の帰還2
沖矢side
沖矢「2番の痩せた男ですかね?なぜなら、最初に太った男が拾ったのなら付着した指紋は綺麗に拭き取られてしまったから…脂まみれの携帯を後の2人に拾わせるのは気がひけるでしょうしね…。そして3番目の老人は携帯の電波でペースメーカーが不具合を起こすことを危惧して拾いすらしなかったと言うところでしょうか」
安室「…ええ」
沖矢「でも痩せた男の後に問題の殺された男も携帯を手にしてたんですよね?だったらその男の指紋も…」
安室「つかない工夫をしていたとしたら?おそらくその男はこうなることを見越して予め指先に…」
★★
貴方side
貴「…楠田陸道、ですか?」
ジョディ「…ええ。私はシュウが死んだ事に違和感を持ってたの。コナン君は何かを隠してるみたいだし、コナン君と怜花は知り合いだからシュウについて知ってるかと思って。
それに貴方……あの安室って男と仲良かったから」
貴「…」
やっぱり、ジョディ先生は赤井さんの死に疑問を持ってたんだな
キャメル「けど、つまり来葉峠で頭を撃たれ車ごと焼かれたあの遺体は…」
ジョディ「…楠田陸道の遺体だったってわけよ…状況はよく分からないけど、おそらくシュウは自分と同じ服を着せた遺体を車に乗せていて、水無伶奈に撃たれたふりをしてタイミングよく遺体とすり替わったんだわ…」
貴「…」
☆☆
沖矢side
工藤邸
沖矢「なるほど…。なかなか興味深いミステリーですが…その撃たれたふりをした男、その後どうやってその場から立ち去ったんですか?」
安室「その男を撃った女とグルだったんだしょうから…おそらくその女の車にこっそり乗り込んで逃げたんでしょうね…。離れた場所でその様子を見ていた、監視役の男の目を盗んでね…」
沖矢「監視役がいたんですか…」