第78章 ギスギスしたお茶会9
貴方side
安室「その人物は事前に毒を塗ることも、容器を捨てることもでき、犯行当時この病室から一歩も外に出ることなく毒を塗った自分のカップを被害者のカップとすり替えるチャンスを虎視眈々と狙っていた人物……それは貴方しかいませんよね?……高坂樹里さん」
全「!?」
高坂「……っ」
私とコナンと安室さん以外の全員の視線が、目を見開き動揺している高坂さんに向く
八方「ちょっと待ってよ!最初から自分のカップに毒を塗ってたって…樹里はずっとそのカップでハーブティーを飲んでたのよ?」
安室「忘れたんですか?毒が付いていたのは、カップを左手で飲んだ時の飲み口。カップを左手で取らないように気をつければ、毒を口にすることはありません」
高木「…じゃあ毒はいつから?」
安室「おそらく、入院さん前から持ち込んでおいたんでしょう。被害者が見舞いに来る当日に自分のカップに毒を塗り、その容器は部屋の外のどこかに捨てたんです…ですよね?」
高坂「!」
別府「あんたこそ忘れてるんじゃないの?樹里が飲んでいたのは青いハーブティーで、怜奈が飲んでいたのは赤いハーブティーってことを。いくらレモンが浮いてるからって、間違えるわけないじゃない!」
安室「そう。そのレモンこそがトリックの肝だったんですよ」
目暮「肝?」
安室「ええ、実は…」
コナン「あ、本当に青だ!」
貴「やっぱ青だね」
安室さんの声を遮って、コナンと私はある実験をしていた
陣平さんに借りた手袋で片手にお湯の入った水筒本体、もう片方にはティーバッグを入れた水筒の蓋を持つ
そしてお湯を注ぐことで青色の紅茶が出来、声をあげる。予想通りの結果になったから
お湯も水筒も、そして床に置いているレモンも病院の人から貰って
出来たバタフライティーに、コナンがレモンを浮かべる
すると大げさに、コナンはわざと子供の声をあげる
コナン「あれれー?おっかしいぞ〜?!
このお茶、青いお茶だったのにレモンを入れたら赤くなってるよ?!」
貴「不思議だねー」
松田(……なるほどな)
コナンがそう言うと、目暮警部と高木刑事や小五郎さんが私たちのところへ来てカップを見る