第75章 ギスギスしたお茶会6
貴方side
目暮「ちなみに、四人の席の配置は?」
八方「えっと…時計回りに私、怜奈、華月、樹里の順じゃなかったかしら。怜奈が見ていた写真を両脇から私と華月が覗き込んで見てたから」
高木「その写真を見ようと言い出したのは…」
八方「華月よ。前に樹里に見せてもらったらしくて、お見舞いに来た時にみんなで見せてもらおうってなったし。…なのに怜奈が携帯を離さなくって…おかげで私と華月が覗き見る羽目に……あの子は昔っからそう…」
被害者は独占欲が強く、自己中なうえに無頓着。彼女の旦那さんは八方さんの元彼で、所謂、略奪婚らしい。
そして別府さんは大損させられたという話
最後の3人目。
八方さんに大損と聞いてどういうことかと本人に聞けば、それには不満を持っていたらしく、怒気を孕んだ声で話す
別府「そりゃあ怒るわよ!怜奈に進められて買った株が暴落してこっちは大損したっていうのに、怜奈はちゃっかり下がる前に売って大儲けしたんだから!」
小・目・高「そ、それはご愁傷さまです…」
別府「こっちはおかげで借金まみれ…下がると分かってたなら、教えてくれれば…っ」
目暮「だから殺害を?」
別府「ふんっ、彼女が死んで金が戻ってくるなら、そうしたかもね!」
全「…」
い清々しすぎるまでの主張に、黙り込む。すると別府さんは言いにくそうに俯いた
別府「…別に亡くなった人を悪く言いたくないけど、樹里だって相当腹に据えかねていると思うわよ?怜奈のせいで樹里の息子さんのお受験、失敗したようなもんだから…」
目暮「失敗とは?」
別府「樹里と怜奈の息子は同級生で、一緒の中学目指してたんだけど、受験の前日に勉強しに来た怜奈の息子がインフルエンザの予防接種にかかってて、それが樹里の息子に移ってお受験どころじゃなくなったんだから!」
目・小「そ、それはまたご愁傷さまですな…」
★★
そして3人に事情聴取した結果、容疑を否定しながらもそれぞれに動機はあるようだと判明した小五郎さん