第73章 ギスギスしたお茶会4
貴方side
けれど、コナンは気づいたのか携帯をハンカチを使って取る
コナン「あれれー?おかしいよー?ここに落ちてた携帯に写真いっぱい入ってたけど、亡くなったおばさん右手にお箸持ってるよ?」
小五郎「こら!遺留品を弄るな!」
私も割れたカップの方を見て、ある事に気付く
目暮「だが、何が変なんだ?普通箸は右手に…」
貴「目暮警部。この割れたカップを見て下さい」
目暮「?」
貴「…割れたカップ。取っ手の右側に口紅が付いてます、つまり、左手で紅茶を飲んでたってことですよね?」
目暮「…たしかに…」
小五郎「でもなんで被害者は左手に…」
安室「……右手が何かで塞がれていたからですよ」
全「え?」
少し離れた位置で見守っていた安室さんが、推理に参加した
安室「例えば、携帯電話の写真を見ていたとか」
高木「携帯電話の…」
目暮「写真?」
安室「そう。人は何かに夢中になると、その他のことが疎かになる…例えカップの位置や取っ手の向きが変えられていても、気づかずに取ってしまう…その心理を利用して、犯人は被害者に毒を飲ませたんでしょう。毒を入れた自分のカップと、被害者のカップをすり替えてね」
高木「すり替えた?」
安室「ええ。気づかれずに相手のカップに毒を入れるより、自分のカップに毒を入れてすり替える方がノーリスク…皆さんカップの受け皿を使っていなかったようなので、カップをずらし易かったと思いますよ?ですよね、毛利先生?」
小五郎「え!?あ、あ、えっと…」
かなりの推理力を披露した後に、意見を求めようとする為小五郎さんが返事にどもる
しかし、ドア付近にいた被害者の友人3人は反論した
別府「すり替えられる訳無いじゃない!」
高坂「彼女だけレモン浮かべてましたし!」
八方「それによく見てみなさいよ、みんなの紅茶の色を!!」
目暮警部はベットの隣の机の上の紅茶を見てみた。
私も、そっと覗いてみる
3つとも、紅茶の色が違う。右から茶色と青と黄色である。次いで見た被害者の紅茶は、赤っぽい茶色。
目暮「これでは間違いようがないな…」
貴「…」
何にせよ、毒殺であるならそれを入れていた袋が捨てられていたり犯人が所持していたりするはず。3人には、身体検査と個別の事情聴取が