第61章 ジョディの追憶とお花見の罠4
貴方side
歩美「大丈夫?おばさん」
おばさん「え、ええ…さっき私のカバンに手を入れた人がいたから慌てちゃって…」
マスクの男「たしかに、こういう人混みはスリが多いですからね」
おばさん「ええ…あ!」
全「?」
立ち上がったおばさんが風邪気味の男の人の顔を見上げると、サッと顔を青ざめる
おばさん「え、ええ…本当、そうですねぇ。気をつけないといけないですよねぇ」
2後ずさりながら動揺した様子を隠さず言うと、そのまま彼女は人混みの中に逃げるように走り去ってしまう
貴「……どうしたんでしょう」
松田「…萩原、今のおばさんどう思う 」
萩原「ちょっと怪しい感じがしたかな」
怪しい雰囲気のおばさんに、私や陣平さん達は密かに話していた
☆☆
その後もしばらくコナン達は、マスクの男の人と話しをしていた
ジョディ「…それで、まだ思い出せない?彼と何処で会ったか」
マスク男「ええ。昨日風邪で一日ぶっ倒れていたので記憶が…」
ジョディ「もしかして、どこかの缶コーヒーの自販機とかで見かけたんじゃない?」
マスク男「か、缶コーヒー好きなんですか?彼…」
ジョディ「ええ。よく飲んでたわ。そう…そこで男性数人と話している彼女も知ってるんだけど、彼らが今にも病院を襲撃しようとしていたっていうあの時も…」
……もしかして、ジョディ先生は赤井さんが生きてる事を知られてない…?
まぁ、組織に潜入してた人だしな……仲間には、言えないよね
カランッ カランッ
子供達は景気よく鈴を鳴らしお祈りする、その様子をコナンと哀、そして私達は近くで見ていた
哀「…ねぇ。あなたがさっき話していた赤井って、なんか…私が知っている人と良く似ている気がするんだけど…」
コナン「?!…き、気のせいなんじゃねぇか? それに赤井さんはもう…」
客a「え?死んでる?」
貴「え…」
物騒な話をする参拝客の声に、ジョディ先生や陣平さん達や私達も思わずそちらを見る
客a「マジかよ…」
客b「ああ…トイレの裏が大騒ぎになってるってよ!」
客a「行ってみようぜ?」