第58章 親友の感情
萩原side
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貴「全く、こんな場所で喧嘩は止めて下さいよ」
松田「…ふん。アイツが喧嘩うってくるからだ」
萩原(どっちもどっちだけどね…)
先程、FBIの彼女と喧嘩寸前の陣平ちゃん。自分程ではないが、アメリカ所属のFBIが日本で自分達警察より活躍?するのが嫌みたい
昔から喧嘩っぱやい部分があり、止めるのも一苦労
けど、怜花ちゃんには何も言えず不機嫌そうだが大人しくなる親友
貴「ま、せっかくだし今は屋台周りましょ」
松田「…そうだな。何食いてんだ?」
貴「えっと…苺クレープ、チョコバナナ、綿あめ、リンゴ飴、苺飴、ベビーカステラ…」ブツブツ
松田「甘いもんばっかじゃねーか!!」汗
貴「良いじゃないですか!好きな食べ物でしょ!?」
松田「………あー…分かった分かった、付きあってやる。ほら、行くぞ」
貴「!やった!!」キラキラ
萩原「…」
後ろから2人のやり取りを見ていた、まるで恋人同士みたいな会話
怜花ちゃんはただ屋台に行きたいだけみたいだけど、陣平ちゃんは違う
呆れながらも付き合う表情には、優しい笑みがチラチラ見える
小さい頃から不器用だし、爆弾処理以外で嬉しそうな笑顔なんて見せた事ないくらい人との付き合いにぶっきらぼうな性格
けど、そんな親友が嬉しそうに怜花ちゃんを見ながら微笑んでいる
本当に彼女に対して、本気なんだと分かる
以前、俺や降谷達に宣戦布告みたいな発言をして以来ずっと2人の仲を気にしてた
貴「……研二さん?」
萩原「!」
貴「さっきから俯いてて、体調悪いですか?」
自慢になるが、学生時代から女の子にはモテる方で来る者拒まずが俺のポリシー
けど、そんなポリシーを無くす程本気な恋は…君が初めてで。
だからこそ、親友が相手だろうと負けたくないんだよね
ギュ
貴「!」
萩原「何でもないよ!さ、買いに行こ!」
松田「おい萩原、何さり気なく手繋いでやがる!」怒
萩原「早い者勝ちでーす」
松田「ってめ…」
ガシッ
松田「!」
貴「あーもー!だったら!3人で繋げば良いでしょ!はい、解決です!」
松・萩(…まぁ、今はそれで良いか)
俺達は、3人で屋台を周っていた…