第51章 怪盗キッドと赤面の人魚7
貴方side
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その後、全組のボディチェックを終えたものの、誰からも亀は出てこない
小五郎「しかし、やるねぇ…」
中森「おいあんた、さっきからキッドの肩を持ってるようだが…まさか…」
小五郎「ああ、いや…彼の手口にちょっと感心しただけで…」
中森「おい!お縄になれ!!」
小五郎「え?」
次郎吉「もう諦めて撤収した方がいいんじゃないか?」
小五郎・中森「…え?」
次郎吉「水槽の水を抜いて隈なく調べても未だに何も発見できなず、ここにいる全員のボディチェックも済んだようじゃが、宝石も亀も見つかってないんじゃろ?」
中森「くそっ…」
世良「…じゃあキッドはやっぱり、もう逃げちゃってるかもしれないな…」
蘭「ホント謎な人だね。手品みたいに宝石と一緒に消えちゃうなんて…」
蘭がそう言うと、園子は顎に手を当て何か思い出したようだ
園子「あ!手品って言えば、私これとよく似た手品この前テレビで見たよ?」
蘭「…え?」
園子「昼間、私がやったコーラの手品と一緒にやってたんだけど、マジシャンがカラス瓶に近づけたコインがいきなりガラスをすり抜けて瓶の中にポトリ。あの手品って今回のキッドの手口と関係あるんじゃないかなぁ!」
蘭「うん、きっとそうだよ!その手品のタネ、中森警部に話した方がいいかもよ?」
園子「へっへーん。とかなんとか言っちゃって……言われたら、困るんじゃない?キッド様!」ボソ
蘭「え…?」
コナンや園子も蘭がキッドと目星をつけたらしい。
蘭「ち、違うわよ! あれはあの時、園子に時間を聞かれて携帯電話でチェックしようと思ったら開けた途端に画面が真っ暗になっちゃって…」
コナン「本当?!」
蘭「う、うん…。だから電波の入りが悪いんじゃないかと思って、窓の方に2、3歩歩いたら突然カーペットが…というか、コナン君も見てたじゃない」
コナン「!」
すると、コナンが次郎吉さんに走り出す
コナン「ねぇ、次郎吉おじさん!」
次郎吉「ん?」
コナン「あの宝石についてた金のネックレスの留め金って、もしかして錆びてた?」
次郎吉「ああ。鉄製じゃったからのぅ。ま、後で純金の留めかねと交換しようとは思うとったよ。亀が脱皮して宝石が剥がれた後でのぅ」