第5章 探偵達の夜想曲5
貴方side
すると小五郎さんの携帯の音が聞こえ、そちらに目を向ける
小五郎「依頼人からメールが来たぜ。たったいまコロンボに着いたから早く来てくれだとよ」
蘭「じゃあ早く行かなきゃ」
コナン「じゃあ僕も付いて行くからちょっと待ってて!先にトイレ済ませちゃうから」
すると、またメールを知らせる電子音
小五郎「また依頼人からメールだ!急いでみんなで来てくれって…」
貴「え、皆って」
蘭「私達も?」
コナン「…」
安室「さぁ、急いでコロンボに行きましょう!」
コナンと安室さんは、私達の背中を押す
すぐさま玄関の外へ…
ガチャ…
安室「みなさん、お静かに」
小五郎「ん?」
階段を降りようとした蘭と小五郎さん、続いて私も降りようとすると安室さんの小声で言うその言葉に足を止める
安室「おそらくこういうことですよ…依頼人を毛利先生に会わせたくない人物がいて、場所変更のチェーンメールで先生を追い払い、空になった探偵事務所でその人物が事務所の人間として依頼人と落ち合ったんです」
蘭「ええ?!」
安室「その証拠に、ドアには鍵をこじ開けたような形跡がありましたし、台所の食器棚の中にはかすかに濡れたティーカップが入っていました。蘭さんの性格からして、濡れたティーカップをそのまま食器棚にはしまわないでしょう?」
蘭「ま、まぁ」
コナン「それにさ、出かける前におじさんが落としたタバコの灰、綺麗に拭き取られてたよ。誰かが綺麗に拭き取ったんだよ」
安室「つまりそれは、誰かが先生の留守中に依頼人を招き、テーブルの上を拭き、紅茶を出してもてなした痕跡…そのティーカップをよく拭きもせず棚にしまったから、まだ濡れていたというわけですよ」
蘭「でもなんでそんなことを?コインロッカーを探してもらいにきただけなのに…」
小五郎「そのなかにとんでもないものが入ってるんじゃ…!」
安室「さあ?それは…」
ガチャ
安室「本人に聞いてみましょうか」
蘭「ほ、本人って…」
小五郎「まさか…」
安室「先生がトイレに入ろうとした時に、ちょうど返信が来ましたよね?そしてコナンくんがトイレに入ろうとした時も」