第36章 甘く冷たい宅急便4
貴方side
遺体の入っているダンボール箱は角が潰れて側面が汚れている。これは適度に箱ごと遺体を動かして紫斑が出にくくしている証拠
哀「ちょっと待って…じゃああの2人に私達が見つかれば…!」
コナン「ああ。6人ともこの中に閉じ込められるだろうぜ…凍え死にさせるためにな…」
光彦「そんな…っなんとかならないんですか?!」
元太「扉が開いたときにバッと外に出るとかよ!」
哀「無理よ。私たちが普通の状態ならともかく、この悴んだ体で全員素早く逃げ切れるとは思えないもの…」
コナン「まぁ心配すんな。あの2人を、俺が宅配してやろうじゃねぇか…。監獄にな!」
光彦「…で、どうやってあの2人の配達人を捕まえるんですか?」
コナン「別に俺達が捕まえる必要なんてねーよ。外部の人間に捕まえてもらうんだ。携帯電話で警視庁に電話して刑事さんを呼び出して『チーター宅配便の冷凍車のコンテナに遺体を積んでいる悪い人がいて、俺たちもこの中に閉じ込められてるから、検問を張って、車を止めて、コンテナの中を調べてくれ』ってな!」
歩美「なんだ…」
元太「電話かよ…」
光彦「もっと奇抜なアイディアかと思いました…」
コナン「だから誰か電話貸してくれ。俺のは博士ん家で充電中だからさ」
歩美「歩美のも博士の家に置いてきたよ?」
元太「サッカーやってて落としたら大変だしよ」
光彦「僕は一応持ってきましたけど、少し前に電池切れのブザーが鳴ってましたから使えるかどうか…」
コナン「えー……怜花姉さんは?松田刑事達と知り合いだし」
貴「持ってるけど……充電してくるの忘れたから電池切れ寸前…」苦笑
コナン「…」
そう言うと、コナンは無言で携帯を貸してと言われ渡す
貴「…どうすんの?」
コナン「少しでも電池を復活させる、刑事の誰かに繋がるくらい復活させたい」
歩美「電池を復活させるって?そんなこと出来るの?」
コナン「ああ」
電池を取り出し、両手で包んで体温で温める。すると電圧が上がって少し使えると事情を説明する
本当に物知りだな…
すると、またトラックが止まり扉が開き急いで隠れる
?1「えっと…4丁目の配達は山田さんと西野さんだけだな…だが、その前に遺体の向きを変えとくか」