第35章 甘く冷たい宅急便3
貴方side
?1「じゃあとっとと持ってって、玄関先で荷物落として顔と名前を覚えてもらってこいよ。大事な証人なんだからな」
貴(……証人?)
?2「ああ、分かってるよ」
?1「その間、俺はまた近くのコンビニにといれをかりにいってくるからよ」
?2「なぁ…念のためにコンテナの中調べてみねぇか?やっぱり声が気になってよ…」
?1「余計なことするなっつってんだろ。びびってんじゃねぇよ…声なんか出せるわけねぇんだからよ」
コナン(出せるわけ…ないだと…?)
隠れて話を聞いていれば、不穏な会話が耳に入り私とコナンは不審に思っていた
★★
しばらくして、トラックが再び発進する
私は、着ていた上着を脱ぎながら哀に着せる
哀「!?」
貴「私の上着着ていて?」
哀「で、でも…」
貴「大丈夫大丈夫」
元太「それならよ、はやくここから出ねぇと風邪引いちまうぞ?」
哀「大丈夫。これなら外に出られるから!」
上着を着た哀がそう言う、けど…
コナン「…いや、やめておいたほうがいい。どうやら俺たちの前に、もうお客さんが乗ってたようだぜ」
全「?!」
コナンがライトを使って覗いているダンボールの入れ物に近づいて中を見ると、全員が顔色を変える
ダンボールの中身は、男性の遺体が入っている…
哀「…どういうこと」
コナン「さぁな…この人がどこの誰で、なんで殺害されたのか分かんねぇけど…」
貴「まさか…殺したのって、さっきの宅配業者の2人…」
子供達「ええ?!」
これで、安易に外には出られない。
出たら、私達もこうなるからだ
哀「…怜花さん、やっぱり上着…」
貴「哀は下着しか履いてないんだから、着ててよ。私は大丈夫だから」ニコ
哀「…」
コナン「…玄関先でわざと荷物を落として届け先に顔と名前を印象付けたかったのは、後で警察に『たしかにこの時間、荷物を届けに来た』と証言してもらうため。
コンビニのトイレを頻繁に借りに行けば、防犯カメラに映りアリバイになる。腹でも壊したとでも言やぁ、怪しまれないしな…」