第13章 探偵達の夜想曲13
貴方side
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残る捜査場所は、パソコンのみ
安室「…それより、妙ですよこの部屋」
小五郎「あん?妙って、いったい何が?」
椎奈「下駄箱には男物の靴しか入ってないし、洗濯機もクローゼットの中も、男物の衣類しか入ってなかったもの」
小五郎「じゃあこの部屋に住んでたのは圭さんの兄だけだったってことか…」
蘭(…っていうか、この短時間でそこまで調べたの…)
安室「それは分かりませんが、ここの住人が先日起こったある事件に注目していたのは確かですね」
蘭「あ、ある事件…?」
リビングに向かい、テレビの前に来るとリモコンで録画の画面の開く
蘭「ホントだ。ニュースやワイドショーばかり立て続けに録画してる!」
小五郎「しかも、銀行強盗事件のコーナーだけ切り取って編集してるな…」
犯人は小柄な人、痩せた人、がっちりしていた人の3人。がっちりしていた人が発砲していた場面も映ってる
アナウンサー【───なお、この時犯人をなだめようとして射殺された銀行員・庄野賢也さんの通やが昨晩行われ、庄野さんの勇気ある行動に心打たれた───】
蘭「あれ?この人、圭さんの携帯の待ち受けに映ってたお兄さん!…でも、なんで苗字が違うの?」
小五郎「それに変じゃねぇか!この部屋に住んでたのが圭さんの兄なら、今朝のニュースが編集できるわけねぇぞ!」
安室「まぁ、住んでいたのが誰にしろ、こんなニュースやワイドショーをわさわざ撮りためているということは…よほどの犯罪マニアか、犯人に復讐を目論む被害者遺族か、もしくは強盗犯本人と考えたほうが自然ですよね」
小五郎「た、たしかに…」
安室「とにかく、もう少しこの部屋を調べて見ましょう。と言っても…寝室のパソコン位しかありませんけど」
そんな安室さんに、蘭が小声で話す
蘭「あの…なんでそんなに頭が切れる探偵なのに父の弟子なんですか?どう考えてもあなたのほうが…」
貴(やっぱ、普通はそう思うよね…)
不思議がる親友に、小さく笑う安室さんが小声で返す
安室「毛利先生はああやって悩んでいる振りをされていますが、実はもうほぼ真相を見抜いておられて僕を試しているんですよ…」
蘭「…」
その返答に、蘭は納得はしてないみたいだが諦めて小五郎さんに歩いていく