第11章 探偵達の夜想曲11
貴方side
蘭「きゃああ!」
貴「…っ」
小五郎「なんで遺体がスーツケースに入ってんだよ?!いったい誰なんだこの男!」
丸まって入れられていたの知らない男の遺体
安室「わりと小柄な男性ですね…死因は撲殺。死後1日強ってところでしょうか」
小五郎「思った通り、盗聴器はこの中に入っていたが…」
蘭「とにかく、家主の圭さんに話を聞いてみよう?……そういえば、圭さんは…」
貴「……多分、圭さんは家に居ないと思う」
蘭「え?」
安室「怜花さんの言う通りです…さっき玄関を通った時、彼女のブーツはありませんでしたから。その時は玄関にしまったのかと思ったんですが、もしかしたら この遺体が見つかるのを恐れて逃げ立った場合も考えられますし…」
小五郎「じゃあ、この男は圭さんが殺したってのかよ?」
安室「それはまだ断定できませんが、なぜかコナンくんの靴も無くなっていたのが気になりますね…」
蘭「え?嘘、どうして…」
すると、小五郎さん宛に圭さんから返信がきた
《メールが来たということは、遺体を見つけたんですね。この坊やは夜が明けたら解放するつもりですが、警察に連絡し、私の逃亡を邪魔するつもりならこの坊やの安全は保障しかねます》
そんな文章とともに、画面の上の方には眠らされたらしいコナンの写真が
小五郎「ってことは、やっぱりこの男は圭さんが…」
安室「じゃあ探偵事務所で拳銃自殺した男も、本当は彼女が…」
蘭「まさか、そんな…っ」
小五郎「でも、彼女から発射残渣はほとんど出なかったじゃねぇか…ってことは彼女は拳銃を打ってねぇってことだろ?」
安室「ひょっとしたらの話ですよ!ひょっとしたらの…」
貴「…」
安室「しかし弱りましたね…新たな遺体を発見しその犯人にコナンくんを連れ去られたというのに、朝まで手が出せないとは…」
小五郎が「コナンがこっそり居場所を教えてくれりゃあ…」
貴「……!あ、博士なら分かるかも」
蘭「!そうよ、博士なら!」
安室「博士?誰です、その人?」
貴「阿笠博士、今私が住んでる所です。コナンとは知りあいで、以前発明品で発信付探偵バッジとそれを追跡する眼鏡を博士が作ってるんです」
安室「……へぇ…(怜花が今住んでる家か…)」