第10章 探偵達の夜想曲10
貴方side
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数分後…5分以上経つが、圭さんは戻って来ない
小五郎「…もう十分ぐらい経つが、圭さん戻ってこねぇな」
蘭「トイレかな…」
安室「…とりあえず我々だけで盗聴器を探し始めましょう。申し訳ありませんが、怜花さんは僕が探す部屋の中央で携帯に入っている音楽をボリュームMAXで流してください」
貴「え」
安室「その音を頼りに盗聴器を炙り出して潰していくので」
その答えに頷き、携帯を取り出し音楽を流し始める
★★
あれからいろんな部屋を回って盗聴器を探し回す、今ので3つ目だ
安室「…これもそうですね」
蘭「またですか?!」
貴「…こんなものに紛れてるんだ…」
小五郎「うわっ!」
不意に、小五郎さんの何かに驚く声が聞こえてる
そちらへ向かえば、小五郎さんがまだ足を踏み入れていない部屋の前で眉間にしわを寄せ、鼻を塞いでいる
小五郎「この部屋、けっこう臭うぞ!」
蘭「なんなのこの匂い…」
貴「……これって(…まさか…)」
新一と一緒に行く際に、よく嗅いだ匂いに似ていた
まさか…死体、あるんじゃない、よね…?
すると、蘭はハッとしたように廊下をキョロキョロしだした
蘭「っていうか、さっきから圭さんとコナンくんを見かけないんだけど…」
貴「!」
小五郎「ほっとけ。今は盗聴器が先だろ」
まさか…圭さんに着いて行ったんじゃ…
★★
安室「どうやら、盗聴器はベッドの下のようですね…」
小五郎「でっけぇスーツケースが押し込まれてるな」
小五郎さんが、そのスーツケースをベッド下から引き出す
小五郎「くそっ、なんだこの重さは…」
やっと全体が出てきたところで、小五郎さんが息をつく
小五郎「ふーっ、盗聴器はこの中だろうな」
蘭「臭いの元もそれみたい…」
貴「きつい…」
安室「とにかく、開けてみましょう」
その彼が誰にともなくそう促すと、小五郎さんがスーツケースの両サイドのロックを外し始める
ガチャ
全「!?」
スーツケースの中には、、予想していた通り男の死体が詰められていた…