• テキストサイズ

by chance?

第4章 進展。





そんな出会いの後。
私は、彼氏に振られた悲しみより、宏光との出会いの事ばかり考えていた。


そして、あの出会いの数日後、私は緊張で震える手で「北山宏光」に電話をかけた―――




プルルルという、無機質な音が耳元で聞こえる。
何コールかした後、あの声が聞こえた。


『もしもし?』


電話に出るとわかっていても、ついビクッとしてしまう。
最初になんて言ったらいいのか、何も考えていなかった。
それに、宏光は自分のこと覚えていないんじゃ…なんて考えも浮かんできて、頭の中はパニック状態。
どうしよう、と考えつつ無言でいる。
これじゃいたずら電話だよ…


『…もしかして、ゆりさん?』
「え…」
『あ、やっぱり?電話くれたんだ、ありがとう!』


なんでわかったんだろう。
何もしゃべってないのに。


『なんでわかったのかな、って思ってる?』
「いや、あの…」
『図星でしょ?だって、待ってたもん、電話来るの』


そんなことを言われ、自然と顔が赤くなってしまう。
で、電話でよかった…。


しばらく宏光と話をすると、この間のテンションが戻ってきた。
この話してて楽な感じ。ウンウン。この間と一緒だ。



結局この後、休みの日程を聞かれ、あっという間に次会う日が決まった。
何故か断れない。私も遊びたいなんて思ってしまっている。



この調子で、どんどん予定が埋まっていき、お互いが休みの日は会うことが多くなった。
何度会っても、色々なところに行って私を楽しませてくれる。
インドアな事から、アウトドアな事まで。
宏光はいろんな遊びを知っていて。
どんどん知らない世界へ連れて行ってくれる。
だんだん会うのが楽しみになっていく私。
こんな楽しい男友達がいるっていいなぁ。



/ 11ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp