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<<呪術廻戦>>廻る運命

第1章 素直な気持ち(五条悟)※




「六眼ナメんなよ?
 逃げても無駄。全部見えてんだから。」
そう言って目隠しを外す悟。
いつもおちゃらけてるけど今は真剣な表情だ。
夢実は悟に背を向けた。
「ねぇ倉本。
 ちゃんとこっち向いて僕の眼を見てよ。」
『…嫌です。』
「なんで?」
『今は、先生の顔見たくないから。』
「今は、ってもう何ヶ月も話しすらまともにしてないじゃん。」
『…私は先生と違って強くないので。』
「…もう、ゴタゴタ煩いな…」
悟が夢実の肩に手を置きこっちに向けたときだった。
『っ……』
「……!」
夢実の瞳には溢れんばかりの涙がー…

ー嗚呼、やっぱり'大人'なんて好きになるんじゃなかったー

「…泣かないでよ、倉本…」
『先生、やめて。』
悟は夢実に触れようとしたが拒まれた。
『私馬鹿だからさ…
 そういうことされるとまた勘違いしちゃう。
 先生はみんなに優しいのに…
 先生を困らせたくないのに、結局またこうやって困らせてる…』
夢実は無理矢理笑顔を見せようとしているが彼女の目からは涙がどんどん溢れている。
『…こんなにみっともない姿、もうこれ以上先生には見られたくない。
 もう、私のことなんて放っといていいから…』
夢実の涙は止まることなく次から次へと出てくる。
好きになってはいけない人を好きになってしまった、そしてその人の前でこんなにみっともない姿を晒してしまっている…
色んな感情で夢実は押し潰されそうだった。

『こんなことになるんなら好きだなんて言わなきゃよかった…』
悟の目尻がピクンと動いた。
「はぁ…だから嫌なんだよ、教師と生徒って。」
『…先生、ほんとごめー…』
「まー、とりあえず場所変えるからこっち来て〜!」
『えっ!?』
悟は戸惑う夢実の腕をグイグイ引っ張る。

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