第2章 陰陽(夏油傑)※
『ヤダヤダ、ほんと、ちょっと待って…夏油さんっ…!!』
私は夢実を無視しボタンを外していった。
あっという間に下着のみとなった。
夢実は顔を真っ赤にしながら胸元を隠している。
彼女の身体は色白でフワフワで肉付きが良く本当に綺麗だ。
しかし彼女の中ではこの肉付きの良さが最大のコンプレックなのだろう。
様子を見ればすぐに分かった。
『…なんでですかっ……』
気付いたときには彼女の綺麗な瞳から涙が溢れていた。
『私のことからかって面白いですか…?
こんな醜い身体が見たかったんですか?
どうして…こんなこと……』
夢実は言葉を詰まらせた。
そんなに自分のことが嫌いなのかー…
私は彼女に言葉を掛けた。
「…夢実の身体は凄く綺麗だよ。
そして私は決してからかってなんかいない…
確かに私は今までいろんな女性と関係があったが今は夢実以外見えていない。
興味がない。
初対面でこんなこと言われても信じられないだろうが…
私は、私のことを助けてくれた夢実のことをもっと知りたいんだ。
…夢実、私は君のことか好きになった。
その真っ直ぐな瞳で私のことを見てくれないか?」
夢実はとても驚いた表情をしていた。
それはそうだろう、ほんの数時間前に出会った男に乱暴されそうになり告白されるのだから。
しかし私は嘘なんてついていない。
全て素直な、正直な私の気持ちだー…
『………』
何も話さないが彼女の表情からして嫌、ということはないだろうと確信が持てた。
私はその様子を肯定と捉え、彼女の耳元で囁いた。
「抱かせてもらうぞ。」