第11章 ずる休みと第22話
お昼ご飯を食べながら、煉獄さんと見進めた鬼滅の刃は21話の終わりに差し掛かっていた。累と呼ばれる鬼との死闘中、炭治郎が冨岡義勇と対面する。
鬼は醜い生き物なんかじゃない
悲しい生き物だ
先程冨岡に言った炭治郎の言葉に私は涙が溢れて、持っている箸が震えた。煉獄さんはそんなその様子を眺めながらも「だが、殺された者は帰ってこない」と小さな声で呟いた。
「冨岡さん、かっこいい。なんだかんだ優しい。」
「なっ、」
私がふと一言呟いた言葉に煉獄さんが狼狽えた。ん?なんかまずいこと言ったかな?
「でも胡蝶さんもかっこいい…、炭治郎も頑張ってて眩しい」
「…」
私が次々にみんなを褒めると、煉獄さんはほっとため息をついている。なんだ?
場面は移り、女の子の踵落としで気を失った炭治郎が連れてこられる。庭石の上で炭治郎は黒子のような男、事後処理部隊「隠」の1人に怒鳴られて目を覚ます。
やい!いつまで寝てんだ!さっさと起きねえか!
柱の前だぞ!
「…あ」
「む!」
晴れ渡った青空の下、炭治郎の傍に「柱」と呼ばれた彼らが揃っていた。その中に、
「煉獄さんがいる!」
私は隣にいる煉獄さんを見た。
「ああ俺だな!」
ついに煉獄さんがアニメで登場した!結構長かったなぁ…私はしみじみと見る。
その後22話。「お館様」が始まった。
裁判の必要などないだろう!鬼を庇おうなど、明らかな隊律違反!
我らのみで対処可能!鬼諸共斬首する!
そして「炎柱 煉獄杏寿郎」の文字。
「よ、容赦ない………」
「む、この時の俺は竈門少年をよく知らなかったからな!」
「鬼殺隊の中でももっとも位の高い九名の剣士…」
私は隠の言葉を復唱する。煉獄さんすごい人じゃん!!柱の皆と一緒に並んでいる煉獄さんの姿を見る。私は煉獄さんが私の家に倒れていた時の服装そのままの煉獄さんに、彼のいた場所を見た。
禰豆子が刀で貫かれる。私はザワザワと痛む胸、炭治郎が頭突きをして禰豆子を守る姿に胸を打たれる。
お館様のお成りです。
その声とともに現れるお館様と呼ばれる人に頭を下げる皆を見た。煉獄さんはこの人の下で闘っていたのか…私は隣にいる煉獄さんを見る。煉獄さんは心無しか少し体勢が低い。
心より尊敬するお館様であるが、理解できないお考えだ!全力で反対する!
相変わらず真っ直ぐだなぁ…
