第4章 気付いた恋心
冨岡さんに出逢ってから1ヶ月と少し、そこから更に2週間が過ぎようとしている。
もうすぐ8月終わるなー…
あと少しで学校かぁ…
などと考えながら自分の部屋のベッドでごろごろしていた。
昼間からこんなダラダラしてるなんて、なんて贅沢なのか。
真っ白な天井を見ながら、私はぼんやりとあの日のことを思い出していた。
…
この間、やっと連絡先が聞けた。
嬉しかったなぁ。
思わず「やった!」とか呟いちゃったけど、聞こえてたかな。
恥ずかしぃ…。
でもいつでも連絡して構わないとか、嬉し過ぎる。
どうしよう。
……ん?
何でこんなに嬉しいんだろ。
…まぁいっか。
…
ずっと、頭ぽんぽんされてた気がする。
でも嫌じゃなかった。
寧ろずっとドキドキしてた。
どういう気持ちのぽんぽんだったんだろう。
私歳下だから、妹みたいな?
妹か…
妹にしか見えないのは嫌だな…
……嫌なのか私?
気付いたらあの日の事ばっかりだ。
違う事考えよう。
それにしても、こんな寝てばかりの女子高生なんているだろうか。
こんな時は誰かと遊びたいな。
昨日は蜜璃ちゃんと出掛けたから…
そうだった、私他に友達いないんだった
はは…
…冨岡さんは、遊んでくれるかな。
大学生ってどうやって遊ぶんだろう。
もう大人だ。
はしゃぐ歳じゃないよね。
はしゃいでる冨岡さんとか…
想像したら面白かった。
…また考えてる!
……もう4年生かぁ。
就活忙しそうだなー。
もしかして、この間も忙しかったんじゃないか?
それなのに、私と会ってくれてたのかな。
えー…何それ。
優しすぎる…
また冨岡さんだ。
おかしい…
やっぱりおかしいよね⁈
私はベッドから起き上がると、階段を勢い良く駆け降りて母のいるリビングのドアをバァンッと開けた。
「お母さん!私おかしいから蜜璃ちゃんのところ行ってくるね!」
呆気に取られる母を置いて、私は家を飛び出した。
向かった先はお向かいの蜜璃ちゃんのお家。
こんな時はお姉様に頼ろう。