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君に出逢えて、恋をして 【鬼滅の刃 冨岡義勇】

第3章 再会







花里柚葉と言う女の子と出逢ってから1ヶ月が過ぎた頃、突然伊黒から電話がかかってきた。

滅多に連絡などして来ないのに、何だ?


「…もしもし」

『おい貴様、俺の妹に何をしてくれた』

「……」


開口一番、意味不明な事を言われる。
いつも言われる俺が言うのもなんだが、説明が足りないにも程がある。
一体何のことやら。
頭の上がハテナだらけだ。


「お前の兄弟は姉ではなかったか?」

『うるさい黙れ。いいから俺の質問に答えろ』


答えろと言われても…


「妹など知らない」

『では花里柚葉と言う名前に聞き覚えはあるか』


正直に答えるべきなのだろうか。
だが答えなかったらそれはそれでまた文句を言われるかもしれない。
ここは素直に答えておいた方が良さそうだ。


「1ヶ月前に会った女子高生の名前が花里柚葉だったが…」

『くっ…、どこで会った?』

「キスミ学園付近の駅のホームだ。駅の名前は忘れた」

『……なぜだ』


…なにが?


『なぜ出逢ったのがお前なんだ!』


いやそんなこと言われても。


『不死川ならまだ許せた!』


…理不尽!


「偶然会っただけだ」

『それでも俺は気に入らない。はぁ、だが蜜璃のお願いだし柚葉のためだ。聞いてやらねば。おい貴様、明日は空いているか』

「明日は錆兎と会う約束『断れ』

「……」

『明日柚葉がそちらへ行く。お前に用があると言っていた。丁重にもてなせ。くれぐれも変な気は起こすな。何かあったらただじゃおかないからな。忘れるなよ』


ブツッ

俺の返事を待つ事なく一方的に電話が切られた。

…明日?

随分と急だが、そんなに急ぎの用はあっただろうか?
少し考えてみるが…
もしや、あのハンカチか?
そんなに急がなくても良かったのだが。
やはり律儀な娘だ。

会う事はなかったが、俺の事を覚えていてくれたのかと少し嬉しく思う。

……。
明日は何時に来るのだろう。
1人で来るのか、それとも誰かと一緒なのか?
というか、伊黒とはどういう関係なんだろうか。
重要な所だが、聞く間も無く切られてしまった。

確認したい事が山程あるのだが、掛け直すとまた怒られそうなので、とりあえず明日はキャンセルだと錆兎に電話をかける事にした。

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