第2章 Episode.02
「ぁ……虎杖くん…待って」
「待てない」
「っ、や……」
押し倒されるように机の上に寝かされて、首筋を強く吸われた。
まるで、噛み付くみたいに。
その間にも外されていく制服のボタンに、思考がついて行かない。
「やだ…やっ!」
「そう?身体は嫌がってないみたいだけど」
「………!」
すごく熱い、と揶揄されて、視界が、白くぼやけた。
(……ちがう)
違う違う違う違う。
叫んでしまいたい。私は、違うの。
どうやったら伝わる?
言葉にするのは難しいし、躊躇いもある。
でも、このぐちゃぐちゃした想いに名前を付けるとしたら、きっと――――。
*