第2章 Episode.02
「確かに最初はそうだったかも。なんかいちいち反応が可愛いなーって」
「………」
やばい。今の、ズキンてきた。
ああ…やっぱりからかわれてー…
「でも今は違う」
「え……」
「試して、みる?」
どうやって…と、問う間もなく強引に引き寄せられた身体。
胸板の辺りに頭を抱えられて、ぎゅうと抱き締められた。
頭が真っ白になる。
「身体は正直なの、分かる?」
「っ、わかん、な……」
「といると変に落ち着くくせに。こうしてると、心臓がうるさくて、身体中が熱くなんの」
「……!?」
「息も出来ない位、が欲しくなる」
耳を澄まさなくても聞こえる。
これは一体どっちの心臓の音?
こんなに熱い、体温、は。
「俺のものになって」
「いた、どり、く……」
「」
「………っ」
意味ありげに背中を這い始めた長い指に、身体がビクリと反応してしまう。
頭を支えていた手の平は、いつの間にか後頭部をさわさわと弄っていて。
何とも言えない感覚に、爪先から痺れていくようだった。
*