• テキストサイズ

*Sweetie*-呪術・虎杖悠仁-

第2章  Episode.02


 

(良かった、誰も居なくて……)

一人呟いて、自分の席に座り込む。結局、また学校に戻って来てしまった。

泣き腫らした目で家に帰りたくなかったし、何より一人になりたくて。

ぐるぐる歩き回った末に、思い浮かんだのが皆が帰った後の学校。

辺りはもう薄暗くなっていて、職員室位しか電気がついていない。

少し、ここで気持ちを落ち着けてから帰ろう。

机に顔を伏せて、熱をもった瞼を閉じる。
それでも、出てくるのはため息ばかり。


「はぁ……」

「泣いてるの?」

「泣いて、ない……」


なんか、前にも似たような台詞聞いたことがある気が……。

いや、それよりも。


「!?」


居るはずのない人の声に驚いて、ガバッと顔を上げると、そこには。


「な、ん……」

「何となく、学校に居るかなーって思って。良かった当たってて」

「………っ」


へらりと笑う虎杖くんに、落ち着きかけていた感情の波がまた押し寄せて来る。

何で、何で、何で、いるの…?



/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp