第2章 Episode.02
「、決まった?」
「えっ!あ、まだ!えーと……」
メニューに集中、しなきゃ。どうしようかな。
「甘いのは?パフェとかあるよ」
「パフェ……」
何でパフェがメニューに…悟さんが作るんだろうか…うーん。想像出来ない。
……食べたい……けど。
「パフェ……は、いい、かな」
「なんで?甘いの好きじゃん」
「…ふ、つうだよ…嫌いじゃないだけで」
「ふーん……」
二回目の同じ嘘。
我慢だ私。これ以上ふっくらしたくないでしょ。
心の中で葛藤していると。
「じゃあ俺が食べよっかなー」
「え…」
「悟さん、苺パフェ一つ!」
虎杖くんのオーダーに、悟さんが了解、と店の奥に入って行く。
呆気に取られている私に、虎杖くんは鼻歌なんて歌って至極ご機嫌そう。
しばらく、すると。
「はい。お待たせー悟特製スペシャル苺パフェでーす」
陽気な悟さんの声と共に置かれたグラスに、一気に目を奪われた。
ふわりと盛られたやわらかそうなホイップクリームの上に、真っ赤な苺が沢山。
美味そうなのに、食べるのがもったいないくらいに可愛い。
隣では虎杖くんが悟さんに、相変わらず顔に似合わないもの作るね、と軽口を叩いていた。
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