第2章 Episode.02
それからは、あっという間に放課後。
隣では、珍しく朝から放課後まで教室に居た虎杖くんが伏黒くんと話していた。
「悟さんの店行くけど、虎杖も来るか?」
「んー……どうしよ」
自然に聞こえてきてしまう二人の会話。
「最近来てないだろ。悟さんもたまには顔みせろって言ってたぞ」
「悟さん……うん、じゃ久々に行こうかな」
このふたりが"さん"付けで呼ぶなんてどんな人だろ?慕ってるみたいだけど…やっぱり怖い人なのかな…
なんて、ことを考えてたら。
「も行く?」
「……へ?」
急に振られて、まさか誘われるとは思ってなかったから間抜けな声を出してしまった。
ハッと我に返って、慌てて顔を横に振る。
「何で、行こうぜ。悟さんの作るごはん、超うまいよ」
「………」
ごはん、という虎杖くんの言葉に反応してしまう自分が憎い。
それに正直、放課後クラスメイトと遊びに行くとか、かなり憧れてた。
引っ越して来てから友達一人も居なかったしね、うん。少しだけ、行ってみたい…かも。
でも。
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