第1章 チョコと煙草 *宇髄天元*
高鳴る鼓動を抑えつつ視線を戻してよく見ると、顔立ちが日本人離れしている気がする。
「お前、ハーフなのか?」
「え?あ、これ?」
そう言って自分の目を指差して、顔を俺の方に少し傾ける。
「よく言われるんだけど、純日本人ですよ!私生まれつき色素が全体的に薄いんだ。目の色も薄いでしょ?これ、ヘーゼルアイって言うんだって」
「へー、変わってんな。でも、綺麗だな。」
その変わった容姿を褒めると、急に固まって顔を紅くする。
その新鮮な反応に、男心を擽られる。もっといじってやりたい、もっと恥じらった顔をみたい、と…
「ふーん、なかなかいい反応すんのな。」
「っ!!」
ずいっと顔を近づければ、紅い顔は更に紅くなり今度は耳まで真っ赤だ。
「そーいや、今日のパンツは白地ピンクレースだったな?ニヤニヤ」
また煽るように言ってみれば顔からぼすんっと湯煙が上がったように見えた。
「ななななななっ!!!なんで知ってるの!?」
「が寝相悪ぃからパンツ丸見えだった」
思いっきり嘘だ。こいつを構いたいがための嘘。
やっぱり反応が良すぎて面白い。
「…っ、へ、変態っ!!!」
そう叫んで走って言ってしまった。
「ぶはっ!!変態て…面白ぇ、俺のもんにしてーな…」
また新しい煙草を咥え、これからあいつをどうやって手に入れようかと考え始めた。