第4章 出来心 *宇髄天元/R18*
が店に着くと、テーブル突っ伏している宇髄がいた。
「悪ぃな、こんな有り様でよォ…」
「よもやこんなになる程、急ピッチで飲むとは思いもよらなかった。迷惑をかけてすまない!…宇髄、迎えが来たぞ!!」
不死川に比べると遥かに声が大きい青年は煉獄杏寿郎。不死川と同期で、彼もとは知り合いだ。
「…迎えー…?……俺は…まだ呑めるぞーっ!」
「うわ…本当に珍しいね、天元がこんなになるなんて…じゃ連れて帰りま……すっ、無理無理!!重すぎて運べないからっ!!」
酔い潰れる宇髄の肩に腕を回して連れ帰ろうとするが、重すぎてびくともしない。
結局、不死川と煉獄に抱えてもらって宇髄の家まで送ってもらった。
「ごめんね2人とも、ありがとう!」
「別に大したことしてねェ…後は任せたぜ。」
「よろしく頼む!…そういえば、飲んでいる間ずっと君の話をしていたぞ?」
「天元が…?」
「うむ!君に会いたくて仕方がない、好きすぎて離したくない、などと言っていた。後は…抱きたいとも言っていたな!とても仲が良いようで何よりだ!!」
「そこは男として黙っといてやれやァ。おら、邪魔物は帰るぞ。」
そう言って2人は帰っていった。
ベッドに横たわって、気持ち良さそうに寝息を立てる宇髄を見ながらの胸は少しきゅっと締め付けられた。
「そんなに会いたかったなら、無理矢理にでも会いに来てくれればよかったのに…私が忙しいの知ってて気を遣ってくれたの?…いつもぐいぐい来る癖に、変なとこで律儀なんだから」
宇髄の頭を撫でながら「ごめんね」と唇にそっとキスを落とした。それにぴくりと反応するとはぎゅっと抱き締められた。
「…んぅ…ー?…好きだー…お前じゃねーと俺、ダメなんだわー…」
「ちょっと天元っ!お、お水持ってくるから待ってて?」
酔っている宇髄の腕をほどき、酔いを覚まさせるためにはキッチンへ水を取りに向かう。