第2章 余裕 *冨岡義勇/R18*
「見るなっ」
そう言っての顔を片手で遮る。
「すまなかったな…変なことをしてしまった。ほどくからじっと」
ちゅ
いい終わる前に冨岡の唇にの唇が重なっていた。
「っ、!お前は何をっ…」
「今の冨岡さんに完全に惚れました。」
「は…?」
予想外な言葉に情けない声が漏れる。
「私、冨岡さんのこと実はちょっと気になってたんです。表情読めないけど、黙って手伝ってくれたり、優しくしてくれるところとか…ちょっとドキドキしてて…それで、今のレアな冨岡の顔みたらギャップ?ていうんですかね…やられちゃいました」
そう言い「えへへ」と照れ笑いを冨岡に向ければ、また唇が重なる。
「んんっ!」
冨岡の片手がの腰へ添えられ、空いているもう片方の手は後頭部に回され頭を固定させる。まるで「もう離さない」と言っているかのように…
くちゅ、ちゅ
深い口付けが静かなオフィスに響き渡る。
「はっ、冨岡さんっ」
「…」
突然下の名前で呼ばれ、は頬を赤くする。
「…っ、い、今のはずるいですっ」
「何がだ?」
「突然名前で呼ぶなんて…もう、反則ですよ…」
赤くなってしまったがそう言うと、冨岡は少し微笑んで彼女の耳元に唇を寄せる。
「も俺のことを義勇と呼べば、それでおあいこだろ?」
「っ!!も、もう…そんな耳元でしゃべられたら余計にドキドキしちゃいます…ぎ、ぎ、義勇さんのバカ!」
慣れない名前で呼ぶことの恥ずかしさと耳元で囁かれた恥ずかしさとで耳まで真っ赤になる。
そんな彼女に冨岡は、また触れたいと思う。