第2章 余裕 *冨岡義勇/R18*
そう言うと先程のコンビニの手提げ袋から絆創膏を取り出した。
「冨岡さ、それ…」
「念のため買っておいて正解だったな」
箱から一枚取り出すとの擦りむいた膝に絆創膏をそっと貼ってあげた。
「消毒はできないが、応急処置だ」
「ありがとうございます……なんか、宇髄さんみたいですね」
その言葉に冨岡の眉がぴくっと動く。
「宇髄さんも絆創膏くれ」
がたんっ
言い終わる前に、の背中に鈍い痛みが走る。
「いってて…、と、冨岡さん…?」
______.....
そして、現在に至る。
は冨岡にデスクに押し倒されていた。
「冨岡さっ、ちょっ、痛い…離し」
振りほどこうと踠いても、両手首は冨岡によって押さえつけられて動けない。
「俺の前で他の男の名前を、口にするな」
の目の前にはいつもの余裕そうな瞳はなく、少し不安げな眼差しが彼女に向けられる。
「と…みお、かさん…?」
名前を呼べば再び冨岡の顔が歪む。
それを見られないように、に荒く口付ける。
「んっ!!!…んんっ、ふっ」
突然のことで頭が回らない。
思考が追い付いていかない…
でも、口付けられていることは理解できた。
だから、振りほどこうと身を捩る。
「んっ、…とみっ…かさっ……やめっ、あっ!」
冨岡の片手によっての両腕は頭の上で一つにされた。
シュル
ネクタイが緩められる音が聞こえる。
そしてその紐のように長くなったものをの手首に巻き付け縛り、片手で彼女の両手の自由を奪った。
「冨岡さんっ!やだっ!こんなのっ…」
の瞳には涙が溢れ出る。
それでも冨岡は彼女の頬や首筋に口付けを落とす。