第2章 余裕 *冨岡義勇/R18*
冨岡がしばらくパソコンに向かっていると、がなかなか戻ってこないことに気付く。
普通ならコピー用紙を取りに行くくらい、往復で10分もかからないはずだ。
そんなはずなのに、もう30分ほど経っていた。
「(何をしているんだ、あいつは…)」
と、心配になり打ち込んでいた手を止めて、様子を見に行こうと立ち上がった。
それと同時にオフィスのドアがあき、がフラフラと入ってきた。
「と、冨岡さ~ん…も、持ってきました~…」
「、お前一体何して…!?」
疲れきったような声で冨岡に持ってきたコピー用紙を見せる。
その姿に冨岡は絶句する。
「どうしてコピー用紙を取りに行っただけで、お前は怪我をするんだ…それに時間が掛かりすぎだ。」
はぁ、と短めのため息をつく。
冨岡の視線の先には、膝を擦りむいて出血しているの姿。
「す、すみません…コピー用紙の場所がいまいちわからなくて。急いで戻ろうと思ったら階段で転ぶし…」
がしゅん、としていると冨岡がの側に行き、膝裏と背中に腕を回すとそのまま横抱きにする。
「えっ!冨岡さ」
「黙っていろ」
を横抱きにしてデスクの前までくると、その上に座らせる。
冨岡がの擦りむいた膝のストッキングに手をかけ、そのまま引き裂いた。
びりっ、びりびりびりっ
「冨岡さんっ!?ちょっ!!」
「このままでは絆創膏が貼れないだろ」