第1章 理想のペアと藍羽ルイと眞宮孝明
「料理対決の内容を簡単に説明します。僕らのそれぞれ好きな食べ物や得意とする料理を対戦相手に作っていただきます」
「そうだなー、丸井くんはケーキ作りが得意料理で、木手くんはソーキソバやゴーヤチャンプルーが好きな食べ物だったよな。それを俺と藍羽くんで作って勝負を挑む」
「反対に僕の好物が湯葉豆腐、眞宮さんの最近の得意料理がお肉いっぱいの豆乳鍋で、こちらの料理を丸井くんと木手くんに作ってもらい、僕たちと勝負をしていただきます」
「「!!」」
ルイと眞宮の言葉を聞いた丸井と木手は台本関係なく、本気で固まってしまいます。あまり作ったことがない料理だったからです。
「丸井くん、木手くん、俺たちのわがままも聞いてくれ。料理対決スタートー!」
眞宮がぱちんと指を鳴らす間もなく、セットが自動的に動き、料理に使う材料と一緒に2つの台所が下から現れました。
このとき、揺れていたため、木手は地震と思い、身体が震えます。
「うっ、木手、大丈夫か?」
小声で丸井が声を掛けると、木手の震えは止まり、
「ええ」
と、言っていましたが、まだ顔色が悪そうでした。すぐ眞宮が異変に気付き、撮影を一旦、ストップさせます。