第1章 理想のペアと藍羽ルイと眞宮孝明
まるで、初めて会った気がしないと、4人ともすぐに仲良くなれます。自己紹介を終え、場が和んだところで君島の詳細説明が入り、再び緊張感に包まれました。
「ブン太くん、木手くん、今回君たちのコンビネーション能力向上はもちろんのことですが、君たち自身の能力向上のため、ルイくんと眞宮さんの出演の番組『マジヴァジー』にゲスト出演として出ていただきたいのです」
「ゲスト出演? キミ様の番組じゃなく……ふぇ!?」
木手に口を塞がれた丸井です。
「それはありがたいお話ですね。ぜひ、お引き受け致しましょう。しかし、急ですねぇ」
木手が言ったあと、眞宮が口を開きます。丸井はまだ口を塞がれた状態でモゴモゴ言っていました。
「君、木手くんだったな。突然のわがままを言って悪いな。藍羽くんの友人とオレの友人が仕事が忙しくて来られなくてな。頼む、そこで死にそうになっている君の相棒と俺たちの番組に出て欲しい」
「あ……」
木手は慌てながら丸井の口を塞いでいた手を離します。丸井は白目になり、数秒で元の表情に戻り、
「はあー、苦しかったー」
と、言っていました。
「ふふっ」
ルイは丸井を見て笑います。丸井もにこっとルイに笑っていました。