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short PARADOXXX(ハイキュー)

第11章 V・O・W 国見


「京谷…?」

「あ、うん」

彼女が照れ臭そうに笑う

「あの京谷さん…友達がさ、仙台フロッグスの月島くんのファンで、覚えてる?あの烏野のメガネの」

「覚えてるよ」

「で、その試合観に行ったらケンちゃ…あ、京谷さんがいて、私に気付いて4人でご飯に行ったのがきっかけなんだけど…」

何がケンちゃんだよ

あん時よりキレイになって、他の男の話嬉しそうにすんなよ

「へー、ビックリした」

「でね、籍はもう入れたんだけど結婚式がまだで、出来れば青城のみんなには来て欲しいなって話してて」

「…うん、いくよ。てか今晩暇じゃない?金田一とかも誘うからさ久々青城同級生で飲みにいかない?」

「いいねぇ!金田一君も元気にしてるかな」

「京谷さんは大丈夫なの?」

「今ちょうどシーズンで忙しいし、それにまだ一緒に住んでないからね」


へー

じゃあ今晩しかないね






仕事を早めに終わらせ、待ち合わせ場所に行く

「お待たせ」

「あ、仕事お疲れ!金田一くんは?」

「遅くなりそうだから先に始めててって」

「そっか、じゃあ行こうか」


本当は金田一を誘ってなんかない


予約しておいたオシャレな雰囲気のレストランに入る

「うわー!こんなとこ来たことない!国見くんはよく来るの?」

「まぁ…接待とかも多いからね」

「そうなんだー銀行員って大変?半沢直樹って感じ?」

「みんなそれ聞くよね、まぁ忙しくはあるよ。歩は仕事何してんの?」

「大学でフランス語教えてる」

「なにそれ、カッコいいし」

久しぶりに再会した俺たちはお互いの仕事や、過去のチームメイトの話で盛り上がる

ディナーを食べ終わり、店を出る

「金田一、もう少しで着きそうらしいからバーでも行って待つ?」

「いいね」

警戒もせずに彼女は俺の少し後ろを歩いてついてくる

あの頃のように


青城バレー部のマドンナ、マネージャーだった歩

ずっと好きだったけど、好きだってハッキリ言わないまま、なんか流れで付き合って、そんでハッキリ気持ちを言わなかったから、国見くんは何考えてるか分かんないってフラれたんだっけか?

あん時の俺は多分子供で

恥ずかしかったんだろうな

あと、好きって言うのがなんかカッコ悪いって思ってたのかも
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