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短編集

第3章 ダイヤのA*沢村栄純 「ムカつく先輩のお姉様」


そして試合は進む。

もうすぐで勝てる。そんな気持ちもどこかにあったのかもしれない。それでも負けた。俺のせいで負けた。誰にも見られたくないと思うくらいにひどい顔をしている自覚はあった。あぁ、今日は志弦さんが来ない日か。なんて頭の片隅で思った気もするけど、正直そんなことを考える余裕すらなかった。

3年生の先輩たちは泣いていた。
高校3年間の全てを俺が潰してしまったのか、そう思うと辛いけど、そんなことを思うことすら正しいことなのかわからない。とにかく混乱もしていたし、動揺もしていた。
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