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短編集

第3章 ダイヤのA*沢村栄純 「ムカつく先輩のお姉様」


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それから3年が経った。
高校3年の時にドラフトで指名をしてくれたプロチームに所属し始めて4ヶ月。高校時代同じ5号室で仲良くさせてもらっていた倉持先輩、憎き稲実成宮鳴が同じチームにいる。成宮鳴のおかげで俺はまた控え投手だ。メディアでは同じサウスポーで同年代だからということで注目してもらっているが、それも成宮あってのこと。ちょっと納得いかない。
それでもプロになれたこと、そんなプロチームの一軍に選ばれたことはすごく嬉しくて、いろんな人に自慢したくて仕方なかった。まあ、俺の知り合いはみんなテレビとかで見て連絡をくれたからわざわざ自分から自慢しに行くことはなかったけど。

プロになって、俺とバッテリーを組んでくれている先輩はやはりすごい。やっぱりプロってすげえと思い知らされた。それでもやっぱり御幸一也に初めて捕ってもらったあの感覚は忘れられない。降谷が御幸一也と同じチームってところが納得いかない。とても、ものすごくムカつくし納得がいかない。ほんと、とっても。
でも、今のキャッチャーの先輩もとてもいい人だし、練習付き合ってくれるし、文句は全くこれっぽっちもない。
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