• テキストサイズ

短編集

第3章 ダイヤのA*沢村栄純 「ムカつく先輩のお姉様」


夜、もうそろそろ寝ようかと思っていた時に御幸先輩に声をかけられた。


「沢村。これ、見てみ。」


渡された携帯の画面を見ると志弦さんからのメールだった。


『一也、準々決勝勝利おめでとう!ホームから二塁でアウトにしたのすごかったよ。やっぱり一也はいいキャッチャーだね笑

投手のみんなもすごかったね。4人で繋いでいくっていう感じが青道らしくて私は好きだと思ったよ。降谷くん、沢村くん、川上くん、丹波くん。みんな本当にすごいね!投手陣が心配されてたけど、そんなこと全然なかった!!絶対的エースの不在って言われてたみたいだけど、丹波くん、ちゃんとエースだったよ。2年前のおどおどしてた丹波くんが嘘みたいだった。私が褒めてたよって伝えといてね。
あと沢村くん。前に会った時、期待しといてって言われたから結構期待して観てたんだけどさ、それでもその期待を裏切られたよ。あの子はすごいね。だからさ、一也もちゃんと褒めてあげなよ?それに、沢村くんの性格とかもみんなを元気付けるって感じだよね?そういう子がいるチームは強いと思うな。だから、これからも沢村くんには期待してるって伝えといてね。次の試合も出るかな?沢村くんって一応控え投手なんでしょ?あの子がブルペンにいると心強いね。ちょっと面白いし。笑っちゃったよ。一也、ちゃんと沢村くんのピッチングが生きるリードしてあげなね。
じゃあ、次の試合も観に行くから。頑張ってね。』


「姉ちゃん、実の弟の俺よりもお前のこと褒めてたから見せてやろうと思って。よかったな、沢村。」


御幸先輩はそう言って俺から携帯を取り上げるとそのまま去っていった。
俺は嬉しくて、びっくりして、よくわかんなくなって、少しの間そのまま立ち尽くしていた。
/ 55ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp