第2章 鋼の錬金術師*エドワード・エルリック 「その表情の下に」
その後、ご飯を食べてからこれまでの旅の話をエドとアルがピナコとウィンリィに話してるのを志弦は黙って聞いていた。
「あんたら、いつまでこっちにいるんだい?」
「うーん、機械鎧が治るまでかな。」
「もう少しゆっくりしてけばいいのに。」
ウィンリィは少し不貞腐れたようにしてそう言った。
「オレらがいなくなるの寂しいか?」
エドはそう言ってウィンリィをからかった。
案の定、ウィンリィの怒りを買い、喧嘩を始める2人だったが、志弦はそれを羨ましそうに眺めていた。
数日後、エドの機械鎧修理が終わり3人はまた旅へと出発した。
「あの、次の目的地はどこですか?」
「うーん、決まってないかな。」
ロックベル宅から駅へ向かっている途中、エドは志弦の問いにそう答えた。
「でしたら、少し寄りたい場所があるのですがいいですか?確かな情報でなかったので無視していたのですが、賢者の石についての書籍を読んだことがあります。何もなしに旅をするよりはいいと思うので、その書籍を取りに行きませんか?」
「おう、そうするか。」