第2章 鋼の錬金術師*エドワード・エルリック 「その表情の下に」
「いい加減にしな。どっちもどっちだよ。くだらない言い合いしてんじゃない。」
3人の口論を止めたのはピナコだった。
「あんた、志弦っていったかい?」
「あ、はい。」
「あたしはピナコ。こいつらの保護者みたいなもんだよ。」
「はい。エドワードさんたちからお話は伺っております。」
「そう。じゃあまずは腹ごしらえといこうじゃないか。昼食は食べたのかい?」
「まだ。」
ピナコの問いにエドが短く答えた。
「まったく。先に連絡してくれれば準備して待ってたのに。」
ウィンリィはそう言ってから自分の部屋へと消えた。
「あの、ウィンリィさんは?」
「兄さんの機械鎧を作りに行ってくれたんだと思うよ。ああやって喧嘩とかしてるけど、昔から仲良いから。」
「そうなんですね。」