第2章 鋼の錬金術師*エドワード・エルリック 「その表情の下に」
その後、まずはエドの機械鎧を治すことが最優先ということになりリゼンブールへ向かった。
リゼンブールのウィンリィの家へたどり着いた。
予想通り、ウィンリィからスパナなどの工具が飛んできたが、自分たちが悪いので我慢。
「なんでこんなことになってんのよ!この前整備したばっかよね!?何をしたらこんなにボロボロに壊せるの!!!」
「わ、悪りぃ。」
「本当に悪いと思ってるなら壊さないで!」
「ハイ。」
「それと、帰ってくるなら連絡しろって言ってるでしょ!なんでわかんないかな。………って、あの。」
ボロボロのエドに気を引かれて志弦の存在に気づいてなかったウィンリィがやっと志弦を視界に捉えた。
「どうもはじめまして。お二人の護衛をさせていただいております、小幡志弦と申します。私が付いていながら2人がこんなことになってしまって……。本当に申し訳ございません。」
志弦は深々と頭を下げた。
「志弦が謝ることないだろ。オレらがお前を無視して勝手にやったことだ。」
「そうだよ。ボク達が志弦さんを無視しちゃったんだもん。志弦さんは悪くないよ。」
「いえ。私に与えられた任務内容には、"エルリック兄弟が無茶をしないように止めること"も含まれているのです。それなのに止めることができなかったのは私の失態です。すみません。」
と、まぁ、うん。志弦、エド、アルの3人で自分が悪い。いや、お前は悪くない、オレが悪い。と責任の被りあいを続けた。