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短編集

第2章 鋼の錬金術師*エドワード・エルリック 「その表情の下に」


エドたちはセントラルへと向かっていた。
セントラルに着くと、ホームでヒューズが待っていた。


「よぉエド、アル。長旅ご苦労さん。ってあれ、しづは?護衛ついてんだろ?」

「しづ?……あぁ、あいつね。どっか遠くから見てんじゃね?」


ヒューズは周りをキョロキョロと見渡した。すると、遠くからこちらを見る志弦を見つけ、手招きした。
志弦は一回後ろを確認して、自分に向けられたものだと分かると素直に近づいてきた。


「お久しぶりです、ヒューズ中佐。」

「おう!元気そうだな、しづ。どうだ、護衛任務。最近は事務ばっかりで鈍ってんだろ?」

「いえ、そうでもありませんが。」

「そうか?ならいいけど。あ、そうだ!お前ら、今日はうちに泊まれよ。グレイシアとエリシアちゃんが待ってるからさ!」


エドとアルはこれから宿を探すのも面倒だしヒューズの家に泊まらせてもらうことにした。

志弦はじゃあ今夜はホテルでゆっくりするか、と思った。
、のも束の間。ヒューズがこちらに目を向けている。
志弦は首を傾けて"?"を浮かべた。


「しづも来いよ。前に来た時にクッキー持ってきてくれたろ?あれをグレイシアが気に入っててさ。今日来るって話したら食べたいって言っててな。だからそれを土産に来てくれ。そのかわり、お前が来るまでは俺が休日返上でエドたちの護衛してやるから。」

「それでしたら是非。グレイシアさん、私のこと覚えているのですか?最後に会ったのはずいぶん前のような気がするのですが、、」

「覚えてるさ。エリシアだって覚えてる。うちの嫁さんを馬鹿にするなよ。」

「そうですね、すみません。」


志弦はそこでみんなと別れて前に買ったクッキーはどこのものだったかな、と考えながら街を歩いた。
しばらく歩くと見覚えのあるお菓子屋を見つけ、「あぁ、ここだったな、」と店に入った。
前回と同じクッキーを購入し、ヒューズの家へと向かう。
その途中、可愛らしいうさぎのぬいぐるみを見つけた。エリシアくらいの子に丁度いいな、と思い、それも買った。
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