第6章 その身体に刻まれた過去
「あぁぁ…ん!っう!……ぁ…」
猗窩座の滾ったモノが動く度に
甘い痺れが全身を襲う。
突き上げられている合間も
耳を舌が這って
首筋や肩に口づけや甘噛みされて容赦ない。
顔が見ていたくて両手で顔を包んで目の前にすれば
熱欲に浮かされた余裕のない表情で見つめられる。
それを見て胸が高鳴れば、わたしの締め付けが強くなるようで、
苦しそうに表情を歪めた。
「っく!………締め付けんな」
堪らなくてそのまま顔を引き寄せて口付けると
頭をひと撫でされて少し汗ばんだ猗窩座は妖艶な笑みを浮かべる。
ぐちゅぐちゅという水音と
腰を打ち付ける厭らしい音も合わさって
自分の声の甘ったるさ
猗窩座の荒く熱もった息遣い
全ての感覚器官で快楽に溺れて狂わされる
「はぁ………きもち……いぃ……おかしくなるぅ……」
「おかしくなれ… 俺も桜華の中………最高にいい」
奥に感じる質量が増して媚声が漏れ
猗窩座も苦しげに息を吐く。
「あぁ…、まずい、昇ってきた……」
「あかざ…あか、ざ…!きて…!」
倒れ込むように覆い被さってきては力一杯抱き締めあい、律動が早く強くなる。
ばちゅばちゅとなる水音と
早くなる打ち付ける音と
昇りきる前の熱くなった体温の重なりが
さらに熱を帯びていく
「い、あぁっ…!きもちいのっ…………くるっ………」
「桜華っ……いっしょに、……果てよう…」
快楽に必死に堪えコクコクと頷くことでやっと。
無意識に猗窩座の背に爪を立てていた
律動が加速し、声も快楽も絶頂に達する瞬間
一番奥を鋭く突かれる
「ひゃっ…!ん"…!あぁあぁぁ!」
頭が真っ白になって快楽に弾けた
同時にずるりと一気に蜜壺から引き抜かれ、猗窩座の苦悶の息や声と共に白濁が腹に散った。
視界がぼんやりとしたままで
視線を合わせると頭を撫でられる。
底知れない幸福感と快楽に一筋の涙と笑顔が溢れると
また愛おしげに優しく涙に口付けをおとし抱き寄せられ、わたしもその背に腕を回した。
「桜華………最高に綺麗だ。
自分を卑下するな。
愛してる……………。」
猗窩座の言葉に目を見開いて、ボロボロと涙が頬を伝う。
「もう、苦しい思いはさせないから、ずっと俺の隣にいろ………」