第6章 その身体に刻まれた過去
「恥ずかしいし、そこ、汚いから!」
「勿体ない。こんなにも甘いのに。」
一度痙攣したものはなかなか収まってはくれないし、
次々に与えられる刺激にもうからだ全部かそういうところになってしまっている。
達しそうなところで止められて、グズグズ疼く身体を片手で抱いたまま猗窩座は着ていたものを手際よく脱ぎはらった。
そして、最初の時みたいに向い合わせで座らせられて
窮屈なくらい抱き締めたあと、
優しく頭を撫でて熱がこもった顔で笑った。
蜜壁には猗窩座の男根が当たっている。
「ちゃんと感じてもらえてるようで安心した。」
「桜華の声も、表情も、体も、心も全部が最高だ。」
あぁ、やっぱりこの人は優しい。
わたしが心にも身体にも負ってしまった傷をも全部わたしとして受け入れてくれる。それを伝えてくれる。
「猗窩座、あの時助けてくれて、愛してくれて有り難う。
全部…猗窩座が上塗りして……あなたがいい。」
「あぁ。塗りつぶす。俺の事だけ見て感じてろ。」
獲物を食らう猛獣のようにギラリと目の色を変え覆い被さるように二人で横になる。
そして滾ったそれが蜜壁を突き破って押し入った。
「んん…!」
口を両手で押さえても、見つめあった目は反らせない。
苦しそうに歪む表情が色香を強くて見惚れてしまう。
全部はいったところでては剥ぎ取られ、深く深く貪るように口付けた。
「怖くないか?」
「うん。嬉しくて幸せで溶けそう………」
「そうか。」
身体を支えてる腕で頭を支えられる、息がかかるくらいの間近で情欲の混じった優しい笑顔がきゅうと胸を締め付ける。
頭を撫でられると猫のように身体がよじれた。
「あまり絞めるな。気持ち良すぎて優しくできなくなる。」
「想いのままにして………。求めてくれるの………嬉しいから」
「言ったからには覚悟しろよ。」
ゆっくりと腰を引かれると、中が擦れて甘い声と息が溢れ出していく。