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鬼ヲ脱グ【鬼滅の刃】

第8章 魂の雪蛍





その後4人で話をし、

悟と明子は先に鬼医者のところへ向かうこととなり、

桜華と狛治は先日、産屋敷耀哉の使いの鴉に言っていた鬼討伐を果たしてから、そこへ向かうこととなった。


二人が向かう先は、その鬼が出現する地域の近くにある産屋敷鬼殺隊の藤の家。

かつて、鬼殺隊に助けられたことの恩返しに、無償で隊士たちを手助けしてくれる家、宿のことである。

そこを拠点に聞き取りから被害の状況を見て
狛治がいなくなってからのその鬼の変化などを見極めるらしい。



そして、話がまとまり、皆が4人の見送りへと門の前に集まった。


「本当に何から何までありがとうございました。」

「母さん、父さん、充、棟梁…みんな、行って参ります。」


4人は見送りの者たちに頭を下げる。


「命と健康を大事にして…、私たちの責務、宿命を果たして参りましょう。」


巧一が当主である桜華に向けて言葉を送り、手を差し出した。


「はい。離れていても私たちは同じ世界を目指して戦う家族でございます。

これからもよろしくお願いします。」


差し出された手を取り握手を交わす。


「悟、明子。しっかりと働き二人に尽くしなさい。」

「「はい!母さん。」」


二人を送り出す朱音は、目に涙をためながら二人と手を取った。



「巧一さん、一つお願いがございます。」

「はい。」

「兄の刀、もうしばらく誰にも触れさせず、今まで通り手入れをお願いしたいのです。

このお屋敷に兄がいてくれるとなると、心強く思うのです。」

「御安い御用にございます。」


巧一の快諾に桜華は、有り難うと言った。


「では、行って参ります。

皆さんもお体に気をつけて。」


4人は再び皆に頭を下げ、歩みだした。


日は高く立ち上ぼり

秋の色を淡く漂わせる風が

背中を押すように吹き抜けた。











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