• テキストサイズ

鬼ヲ脱グ【鬼滅の刃】

第8章 魂の雪蛍



「んん"ぅ…!」

「ぐっ……ぅ!」

思わず苦悶の声が息と混じって溢れた。


よほど気持ち良いのか、植物のつるが絡むように俺の腰が離れないように足が巻き付いてきた。


「好き……愛してる。離さないで……」


その言葉と仕草にぞくりと何かが競り上がってくるのを感じると最後の何かが切れたように腰が動く。


「離すもんか!……死んでも!離してやらん!」


俺を抱き締める腕がさらに強くなる。


堪らなく可愛いらしい。

堪らなく愛おしい。

堪らなく美しい。


その想いを愛した女の体と心に打ち付けた。


それでも、狂おしいほどに



溺れていく。


深く


深く………。













二人は美しい獣のように激しく睦合った。

互いに理性などもう持ち合わせられない程に……

何度も何度も互いの愛と心と体、

全てを求めて……


桜華も、狛治の全てを愛でた。

深い深い混じり愛から

信頼と絆と愛を

互いのからだに刻んでいく。


もう少しの穏やかな時間を

惜しむように

求めるように



汗と愛液にまみれて、桜華の股を静かに伝う白濁。


暫く抱き締めあった温もりが心地よくて


互いにずっとこうしていたいと思った。




狛治は先に眠りについた桜華の体を拭いてやった。


外は秋の虫の鳴き声と川のせせらぎの音。

幸せそうな柔らかい表情を浮かべて眠る愛しい女は

月明かりに照らされて花のように映った。



(俺には……勿体ないくらいの、女だ。)


そう想いながら、その頬を優しく撫でた。





「死んでも、君だけを愛すよ………。
だから、ずっと、一緒だ……。」









まだこれ以上の幸せが訪れても

必ずそれは、君といるから得られたり感じたりすることができるものなんだ。


そう想いながら、頬に手を当てたまま体を横たえた。



「桜華……。ありがとう。」


「…………愛してる。」



















二人の優しい眠りを見守るように


月明かりが二人に降り注いでいた。












/ 430ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp